機能と限界
Izumoring-pad は単糖のフィシャー投影式を、それぞれの単糖について短時間に示すことができる「機能」を持っている。
そして、Izumoring-pad の限界はフィシャー投影式の持つ「限界」といえる。
一般に単糖;ここでは六炭糖についてのべるが、は水溶液中ではαーおよびβーそれぞれのピラノースとフラノースの4種のリング構造が大部分であり、少量の直鎖構造で存在している。
下図にD−グルコースとD−アロースの構造を示した。
直鎖構造はフィーシャー投影式とジグザク構造の両方で示した。
上段にD−グルコース、下段にD−アロースの構造をまとめた。
これを見ると二つの単糖の構造の違いを一番明確に比較できるのが直鎖の構造であることは、一目瞭然である。上から3番目の炭素に結合する OH が逆であることを簡単に知ることができる。これが
Izumoring-pad が直鎖構造を用いる理由の一つである。
直鎖構造を示すうちでフィシャーの投影式を用いるのは、一般の教科書では大部分が単糖の構造の説明にフィシャー投影式を
用いられているからである。まず、親しみがあり、簡単なものを用いて始めるのが何事も一番いい。
重要なことは、フィシャー投影式は実際の単糖の構造を表していないということである。ここでは、これらの単糖の複雑な構造に関しての説明は専門書にゆずることとする。
Izumoring-pad の教材としての重要な役割(機能)は、24種類も存在する六炭糖は、それぞれ異なった構造を持っていることを学ぶことが第一だからである。
また、Izumoring-padは Izumoring の理解を目的としており、Izumoring は酵素反応を用いている。そして、一般に酵素と単糖とは酵素反応時は直鎖構造で結合する。従って、直鎖構造で単糖を認識することが
Izumoring を理解するには
好都合である。そのため Izumoring-pad ではフィシャー投影式を用いている。